P02. 引き出し棚のつっかえを直ス

祖父自作の引き出し棚。
一番上の段がつっかえて入らなくなった。

たぶんレールが木材収縮でちょっと歪んだのかもしれない。
材の歪みを直すのはなかなか難しい。
溝の方を直すのが早そうだ。

レールは上端が基準になっている。
溝を下側に少し広げれば、棚の基準を変えずに滑りをよくできるはずだ。
それに使うのは、まず筋毛引。

溝の下側+1.5mm程度のところにけがきを入れる。

ここでも固定が大切。万能なC型クランプで作業台にしっかり固定。

ここから八角玄能と細い鑿を使って、溝を垂直に削っていく。

けがきの入ってない端部小口から先に。

けがき線に沿って、細かく鑿を入れていく。
細かい点線を繋げていくように。

あとは刃の広い鑿に切り替えて、

細い鑿で入れた点線が直線になるように。

切れ目の入った材を、切出彫刻刀で切り出す。

けがきが綺麗に入っていれば、切り出しはそんなに大変ではない。
溝の底にまっすぐと切り込み線を入れるように、削り取っていく。


最後、直線になっていない部分に切出彫刻刀を入れて仕上げ。



両側の溝を広げて完成。
棚はきちんと収まる状態になった。

ディテール。
少し削りすぎた感も。
まあ、基準となっているのは上端なので使用に大きな影響はない。

制作完了

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